LOUIS VUITTON手提げ鞄のリメイクです

傷みのほとんど無いルイヴィトンの手提げ鞄のリメイク依頼です。

鞄本体と同時に2本のベルトをお持ちいただき、手提げ鞄を斜め掛けができる鞄にして欲しいというご依頼です。

斜め掛けするために、お客様の希望のベルトの長さを測ったのが右側です。
一本のベルトでは20cm以上短くて、.斜め掛けには無理がありました。

ベルトで斜め掛けするためには、本体の加工も必要になります。

本体に取り付ける部品を作成しました。
上部にD環を入れてT字に作った下部の幅広い部分は接着してあります。
切り出した革の部品は、塗装して本体に取り付けた時の違和感が無いようにしています。

取り付け途中が上部です。
なぜ革部品をT字に切り出したかお判りになりますか?
幅20mm程度(D環の幅に合わせるだけ)の直線部品を本体に縫い付けても、斜め掛けすると長持ちしないと判断したためです。
T字にすることで、部品取り付け後の左右の縫い目が力を分散してくれるというアイデアです。こうすることで、幅は60mm以上になります。
取付位置はお客様とお話して決めています。

鞄本体に取り付けた後はこのような感じです。切り出したT字部品のエッジが塗装されていることも見ていただけます。
T字部品が他の部分と違和感が無いことも見ていただけます。

新しく取り付けたD環が、元々の金具と違和感が無い色というのもご覧いただけます。
D環は金具を販売されているところには必ず販売されていますが、色は店によって特徴がありますので、なかなか良い色を見つけられない場合もあります。

2本のベルトを加工して作った場所です。
こちらの加工は、縫いが主な加工になります。手縫い中心の加工は、元々の糸穴を利用しながら慎重に行います。糸は市販されている物から一番近い色を使用しています。

リメイクに使用した部品は3点です。D環と糸とT字に切り出した革。簡単そうに見えますが、それらを加工して取り付けるには多くの時間が必要です。

アイデア出し
お客様に鞄をお持ちいただいた時から、リメイクするアイデアが必要です。T字部品についても、お客様とのお話し合いの中から生まれたものです。
より長くお使いいただくためには、どのような加工が良いかを考えるのは、簡単そうでなかなか難しいものです。当然ですが、デメリットも考えねばなりません。
買い出し
アイデアを実現するための部品購入もリメイクには非常に大切です。部品を探す手間を惜しんでしまうと、良いものができません。
加工
今回のT字部品はヌメ革を使った加工ですが、色は合っていません。それを合わせる加工も重要です。エッジの色も本体の元々の部品と合わせる必要があります。

リメイク鞄を取りに来られたお客様にも、大変喜んでいただけました。
弊社のリメイクは、リメイクしたことが判らないような自然な加工を行うように留意しています。

Follow me!