LOUIS VUITTON長財布のコバ修理です

お持ちいただいたルイヴィトンの長財布です。
二つ折り部の糸が切れて、開いている状態でした。ご要望は縫いによる修理でしたが、エッジ(コバ)の修理をしないと、すぐに傷んでくることをご説明しました。

二つ折り部の状態はこのような感じでした。外側の糸が切れてパカパカと開く状態でした。内側の糸は切れておらず、糸が浮いているのが見ていただけます。

反対側はこのような感じです。
折り部はエッジ(コバ)が完全に無くなっており、エッジ(コバ)が残っている左右の色と異なっているのがご覧いただけます。

お客様は気にされていませんでしたが、エッジ4隅もコバが無くなっています。

上部の写真と同じ個所ではありませんが、コバの修理はこのような感じに仕上がります。二つ折り部とこの四隅の部分は財布や鞄でも最も傷む場所です。

こちらは同じ個所を撮影している写真と比較いただければ、確実に修理が出来ているのがご覧いただけます。

糸が切れていた上部は新たに手縫製で糸を入れて、切れていなかった内側の糸と合わせ縫いしています。
なぜそのような方法を使うのか?元々の糸と縫い目を、確実に手縫製することで違和感が少なくなり、他に穴を開けることで革にストレスを与えないための方法です。特に合成皮革に特徴のあるルイヴィトンはこの修理方法が最適です。

新たにコバを修理した場所と、傷んでいなかった場所はこのような感じになりました。色の違和感はありません。
光沢感を合わせるために、最後にクリア塗料で光沢も調整して修理完了です。
ほとんどの修理店はエッジ(コバ)は色を付ければ良いと思っている節がありますが、エッジ(コバ)修理は革を長持ちさせるために重要です。色だけなら一回で付きますが、長く使えるように10回程度の施工でこの状態を作っています。

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