ROLEX腕時計にブレスレットをリメイクして取り付け

お客様にお持ちいただいたローレックスの腕時計とブレスレット。
現在付いているバンドを取り外して、ブレスレットを加工して取り付けて欲しいというご依頼です。

ベルト幅はお客様が確認されていたのですが、厚みがブレスレットの方が確実に厚く、単純には取り付けられません。

なぜ厚いと取り付けられないかというと、この写真を見ていただければお判りいただけるかもしれません。
時計本体とベルト(元々付いていたもの)の隙間がほとんどありません。厚さが厚いと、この間隔に収まらないのです。

まずは時計本体とバンドを取り外しました。バンドとバンドの間にあるのがバネ棒と言われるバンド取り付け金具です。

まずはブレスレットを、なるべく長く使えるようにカットしました。ブレスレットは二枚合わせで作られていたので、これがリメイクをお引き受けしたポイントです。厚い一枚革のブレスレットの場合は革削ぎが発生するため、もしかしたらお断りしていたかもしれません。

二枚革の部分をピックアップ撮影しました。同じ厚さの革を合わせていたため、加工することで半分の厚さになるため、取り付け可能と判断したポイントです。

カット加工と手縫いによって取り付けました。ベルトを長くする必要があったため、折り返しは短くするしかありません。しかし、短くしすぎると折り返しの跳ね上がりが発生するため、この長さ決めが一番重要です。

反対側は、少し折り返しを長くすることが出来ましたが、縫い目でいうとプラス0.5目というところです。
基本的に、糸の引っ張り力で持たせる加工のため、縫製が一番重要です。手縫製で行っていますが、一目一目を締めながら行っているため、張力は十分です。さらに、より長くお使いいただけるように、折り返し縫いをしてあります。

完了後はギリギリ取り付けることが出来ました。(バネ棒をキチッと取り付けられないと、バンドはすぐに外れてしまいます。)
お客様に、加工後の状態を確認していただき、お持ち帰りいただきました。裏面の加工部も出っ張りが無くご満足いただけたようです。
リメイクといっても、今回のようなリメイクもあります。大きなランドセルを小さなランドセルに作り変えて欲しいというご依頼をいただいた事もありましたが、そんな場合はリメイク作家などにご依頼される方が良いと思います。

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