CHANEL財布のカビ取りクリーニング

シャネルの財布を「カビ取りクリーニングして欲しい」という事で、お持ちいただきました。
カビ除去の状態がお客様のご要望のレベルになるか、クリーニング液を使って実際にお客様の目の前で行いました。右上の一部がクリーニング液で行った状態です。

背面も全体にカビが出ています。

全体を撮影すると、カビが全体に出ているのがお判りいただけます。
右側の金具を境にして色が変わっているのは折り畳み部で隠れていたからです。

それでも、内側もカビが全体に出ているのがご覧いただけます。

クリーニング後の内側です。カびで隠れていた色が出てきました。
弊社はカビクリーニングを行うに当たって、2つの方法をお客様にご提案しています。
➀一回だけのクリーニング(最も安価)
②1ヶ月程度お預けいただき3回程度クリーニング(➀の倍の費用)
理由は、カビは菌なので一旦除去したと思っても1週間程度で少しカビが再生する場合があるからです。②の方法ならば確実にカビが無くなった事を確認した後にお渡しできますので、②の方法をお奨めしています。

今回、お客様のご要望は満たせたようです。
ただ、弊社が使っている塗料を使って塗装すれば、さらに良くなることをアピールさせていただきました。
カビのクリーニングには市販価格で一本¥2,000程度のクリーニング液を使用しています。こちらの財布で、一回のカビ除去で1本は使用します。細部に至るまで、丁寧にカビを落とすには、それなりの量が必要です。綿棒に液を付けて細部を仕上げたり、全体に吹き付けてウェス(布)で拭き取るなど、全てを手仕上げで行っています。

背面のピックアップ画像はこのような感じです。カビは確実に無くなっています。
クリーニングと塗装では方法が異なり、クリーニング液はオリジナルの色を落としてしまわないような液です。それに対して、塗装する場合はオリジナルの色が落ちてしまっても、その上に塗料が乗りますので、回復度合いは明らかに異なります。カビ除去と塗装の下処理の方法は同じですが、使用する液が異なるのです。

カビは湿度が一番の大敵です。カビが落ちたからといっても、再度仕舞い込んでしまっては、またカビが発生することがあります。
カビクリーニングを終えたお品をお渡しする時、弊社では「出来る限り使ってあげてください。」とお話しています。使用すれば周囲の空気が流れることになりますので、カビが生える事を防止することができます。菌が定着せず、カビが繁殖しにくい状態さえ作れれば、カビは生えてきません。

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