革ジャンへの金具取り付け

革ジャンをお持ちいただきました。多少は擦れによって色落ちが見られますが大きなダメージはありません。

背面から見てもダメージはありませんでした。
しかし、右下のベルト部分に金具がありませんでした。

ピックアップ撮影するとこのような状態でした。ベルトを止める金具がありませんでした。縫製は外れていませんでしたので、なぜ無くなってしまったのかは判りません。

反対側のベルト部分にも金具がありませんでした。こちらにも縫製は外れていませんでした。

ベルト幅は25mmでしたので、それに合う金具を見つける事から始まります。
お客様に金具の色をお聞きしたところ「アンティークゴールド」に決まりました。

しかしながら、ベルトに使われていたリングカシメ金具が黒だったので「金具製造・販売店」の方と話しながら、現物に合わせながら色を確認した結果「黒」の金具色に変更させていただきました。

取り付けた後はこのような感じです。周辺と比較しても違和感は無いと思います。

お客様にお渡しする時「黒」の金具に変更した経緯をお話しました。
お客様は「以前の金具はアンティークだったんですけどね。でも、いいですよ。」とご了解いただきました。
正直ホッとしました。
弊社は、出来上がりに関係する部品を探す場合は、なるべく現物を持ち込んで合わせながら購入しています。今回も販売店の方にいろいろと相談しながら決めています。今回「黒」にした理由はベルトのリング金具が黒だったことが一番大きなポイントですが、販売店の方が「色はロットや製品によってもかなり異なりますからね。」という言葉もポイントになっています。今回、在庫のあったアンティークゴールドは非常に明るい色でした。現物に合わせるとどうしても「目をむいた」ように、金具だけが目立ってしまいました。今回はお客様にご了解いただきましたが、修理や補修(リペア)の難しい点を経験させていただきました。
販売店の方にとっては僅か2個の購入でしたが、親身になってご対応いただけました。一番よく購入している金具製造・販売店だからかもしれませんが、多くの種類から25mmのベルト金具をお見せいただき、1個1個現物合わせをさせていただけたから選択できました。お店の方には本当に頭が下がります。購入している最中に、掛かって来た電話をなんとなく聞いていると、弊社と違って100ケや500ケの発注が入っているようでした。このように、小さな部品購入にも、それぞれのドラマのような出来事があるのです。弊社にとっては、勉強でもあり苦しみでもあり、楽しみでもあります。

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