2026-04-29 / 最終更新日時 : 2026-05-08 knishikawa ブランドバック 使用感のあるSatchiウエストポーチのリペア(補修) サッチのウエストポーチをお持ちいただきました。かなり使用感があるポーチでしたので、どの場所をどのように修理していくかをお客様と詳細にお話して決めていきました。 まずは全体の革の耐力を見ていきます。革が傷んでいると、リペアして綺麗に戻しても長く使うことが出来ません。 ポーチ前面にあるポケットのフタの左右は糸が切れて無くなっていました、そして革も擦れのために糸を通す場所が無くなってしまうほどに傷んでいました。 擦れの傷みは全体にあり、革部全てを塗装することが必要な状態でした。それでも、擦れは激しいものの穴開きや切れなどの傷みはありませんでした。 しかし、お客様が気にされていたのがこちらのベルトの根本でした。ベルト革が今にも抜けそうな状態でした。 その他も点検していくと、ベルトの上下に穴が開いている箇所がありました。ただ、ベルトの長さ調節用バックルが、ずっと同じ場所にあったからだと推測できます。それでも引っ張り強度はまだ保たれていましたので、リペア(補修)に問題は無いと判断できました。 ベルトの長さは少し短くなっても良いという事でしたので、傷んでいたベルトの根本はカットして作業を開始しました。ここは糸のホツレから抜けそうな状態になっていたのが元々の原因のようでした。 ベルト上下の穴は裏に革を入れた後にパテで修復し塗装しています。その後に糸が切れていた部分を縫製して仕上げています。ただ、裏に入れた革はあくまでも穴を防ぐためであり、引っ張り強度は元々のベルトに耐力が残っている必要があります。 革部全塗装ということで、ベルトは裏も表も塗装しています。塗装して引っ張り強度が上がるわけではありませんので誤解なきようお願いいたします。 本体も革部は全て塗装して仕上げていますが、革が擦れによって傷んだところは塗料を入れるだけでは回復しませんので、それぞれの場所に必要な下地作業を行っています。一度切断したベルトが右側に取り付けてあるのもご覧いただけると思います。 正面のポケットのフタも革を裏側に入れてから塗装・縫製していますのでこれからも長くお使いいただけると思います。左右共に施工していますが、片側の写真しか撮影していませんでした。 背面はこのような感じに仕上がりました。擦れは全く感じられなくなっていると思いますが、如何でしょうか? 正面はこのような感じに仕上がっています。フラッシュの反射が出来るような状態に戻っています。とはいえ「光沢が出すぎたかな?」という不安もありましたので、お客様にお渡しする時にも光沢を確認させていただきました。元々はこの程度の光沢があったとの事、ご満足いただきお持ち帰りいただけました。