ピアノ椅子の座面補修です

座面が擦れ擦れのピアノ用椅子をお持ち込みいただきました。

座面を上面から撮影しても、全体的に擦れているのがわかります。

ピックアップして撮影すると革目に沿ってひび割れているのが確認できます。

色合いは単純に言えば「茶色」ということになりますが、この色はなかなか難しいんです。
お客様には「原色でいいですか?」と確認して塗装するのですが、使っていた方が違和感を感じてしまうと、それはやはり異なる色なんです。

全面にあったひび割れは完全に補修できました。
座面表面の凹凸は革に元々あった凹凸です。これがなくなってしまうと革のイメージでは無く、ビニールのような感じになってしまいます。

色合いに加えて光沢も調整しています。
元々の光沢はサイドに残っていた半光沢より少し落とし気味の光沢を採用しました。

上面からの写真です。如何でしょうか?
半光沢より少し落とし気味にしたのは、お客様のイメージよりは少し光沢が無くなりすぎていると感じられたようです。
しかし、色合いも含めて全体の状態を確認いただき、喜んでお持ち帰りいただきました。

全体の仕上がり状態です。
おそらく、木の光沢まで座面の光沢を上げてしまったら、違和感はもっと感じられていたのでは?と思いますが、比較はできません。
色合いに関しては、いわゆる「焦げ茶色」に微妙に「白」を調合しています。それにより落ち着いた雰囲気が出せています。
お客様に喜んでお使いいただいていることを望んで已みません。

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