2020-01-06 / 最終更新日時 : 2020-02-27 knishikawa こんな補修も ランドセルのポケット修理です お持ちいただいたランドセル。あちこちに傷みが確認できます。お家のワンちゃんが噛んでしまうとの事。「なんとか、後二年使えるようにできませんか?」というのがお持ち込みの理由です。 なんとポケットの片側の革が無くなっています。単純な修理ではありません。使用している素材は合成皮革です。お客様と修理の方法についてお話ししながら検討を繰り返しました。 修理前のポケットを内側から見てみると、側面と底面がL型に開いており、縫い目が無くなっています。 ポケット内側より別の合成皮革を貼りつけて、無くなった皮革の代わりを作りました。茶色の部分は別の合成皮革です。デコボコになっているのは革専用の柔軟性のあるパテです。 内側から見るとこんな感じです。元々の縫い目の代わりにするため、強度には関係ありませんが、敢えて縫った物を作成しています。貼り付けは接着剤で。 ポケットの代わりにミシンを使ってポケットを作りました。こちらを内側に全面に貼り付けることでポケットとして使えるようにする方法です。 内側にポケットを貼りつけました。素材はかばんの内側に使われている素材のため、強度は十分です。 無くなった皮革の代わりに作った、ランドセルのポケット外観です。凹凸が一部残っていますが、新学期に間に合わせるために、こちらはご了解いただきました。色は左のポケットと違和感はありません。完全に無くなっていた縫い目もあります。なんとか残りの二年間を無事に使い終えて欲しい物です。こちらの方法はかなりイレギュラーな修理方法です。お客様のご要望に合わせてご提案したもののため、参考としてご覧いただければと思います。 Follow me!