ワッペンの縫い付け施工です

ワッペン取り付けのご依頼をいただいたのは、デニム素材のベストでした。バイク用で夏に使用されるそうです。

裏地はありませんので、ワッペン縫い付けは直接縫製することになります。

まずは、表に縫い付けるワッペンの位置を確認していきます。
一部のワッペンはポケットの上に掛かるため、ポケットを使えるように縫製するか、ポケットは使えなくても良いかを確認させていただきました。ポケットは使えなくても良いという事になりました。

背面もテーブルの上でワッペンの配置を確認させていただきました。全てのワッペンの外枠は同一の刺繍糸のため、糸の交換は必要ありません。

そうは言っても、外枠の寸法は非常に細いため、枠をトレースしていくミシン縫製はかなり慎重にならざるを得ません。

上部の「498」のワッペンの外枠は、下2枚のワッペンに比較して少しは枠の寸法が広いためミシンの縫い付けも少しは楽になります。
ワッペンのサイズだけでは「498」の方が若干大きいのですが、範囲度は少し改善されるのです。

背面に配置するワッペンのサイズはかなり大きいのですが、外枠の寸法はかなり広くなっていますのでミシンによるトレース縫製はかなり楽になりますが、縫い付ける素材がデニム素材なので、ワッペンとデニム素材が同様に進むように、引っ張りながらの縫製が必要になります。

ドクロのワッペンは非常に曲線が多いため、ミシンの進み具合に注意しながら、外枠をトレースする必要があります。
上手くトレースできないと、せっかく取り付けたワッペンがそこから外れる事がありますので慎重に進める必要があります。
ジーパンの裾上げでは「ダダダダダ」というようなミシンの動きになりますが、ワッペン取り付けでは「カタッカタッカタッ」というように一目一目を丁寧に縫製することになります。

糸を通した裏側をご覧いただきましょう。
裏糸はブラックの裏糸を使っていますが、表の色に使っている糸も多少裏側に出ることがあります。これは、敢えてそのようにミシンを調整しているからです。表にブラックの糸が出てしまってはワッペンが台無しになってしまいます。そのため、若干裏糸を強くすることで、表にブラックの糸が極力出ないようにしています。

正面の裏側のワッペンのトレース状態もご覧いただけます。
ポケットなど後付けのワッペン以外の縫製状態も見ていただけます。結構曲がっているのがご覧いただけるのではないでしょうか。

完了後の背面の状態です。
縫製がガタガタのように見えますが、デニム素材自体の歪みもありますので、写真ではどうしてもそのように写ってしまいます。

正面はこのようになっりました。基本的に、合わせるラインを決めて縫製していますので、それなりの歪曲は発生します。また、段差が異なる場所もありますので、縫製前になるべく歪みを回避できる場所をご提案させていただいています。
ワッペンは作り方によって、かなり厚い物もありますし、外枠が非常に狭い物もあります。その場合は外枠の内側にミシンの縫製をさせていただく場合もあります。

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