本革白ジャケットの色直し
本革の白のジャケットをお持ちいただきました。所々に赤っぽい汚れが付着しています。クリーニングで落とせる汚れであればそれほど高い金額にはなりませんが、残念ながらクリーニング液で汚れは落とせませんでした。
クリーニングで汚れが落とせない場合は、全体を塗装するしかありません。
お客様にご了解をいただき、全体塗装することになりました。色は「原色のホワイト」に決まりました。
弊社では塗装の前は、革の表面の油分を無くすためにIPA(イソプロピレンアルコール)を使っていますが、赤っぽい汚れはクリーニング液同様に落とせませんでした。
胸の部分にも汚れの筋があります。拡大してもなかなか判りにくいのですが、着るのが嫌になるような汚れが全体的にありました。
一番汚れていたのが背面の下の方です。こちらの画像であれば、拡大していただければ汚れが確認いただけると思います。
汚れの上に塗装していきます。汚れはホワイトの塗料を何度塗っても、なかなか汚れを見えなくすることはできませんでしたが、多くの時間を使って何とか汚れを無くすことが出来ました。
胸にあった筋汚れもキレイに無くせました。
こちらも汚れの状況も上部の画像では良くありませんでしたがポケット周囲も「ホワイト」にすることが出来ました。
塗装完了後の背面です。「ホワイト」という色は写真に撮影する時に凹凸が出にくいために明らかな違いは拡大して見ていただくしかありません。
正面も全体にスッキリとした「ホワイト」になっているのをご覧いただけると思います。
お客様にお渡しすると「こんなに綺麗になって。」と喜んでいただけました。「淡い色」は透過性の特徴を持つワールドリペアの塗料では塗装回数が必要になります。そのため、施工時間も多く必要となり、施工費用が比較的高くなりますが、技術的には黒の革も白に塗り替えることは可能です。
Follow me!
