AVIREX革ジャンの色直し

アビレックスのダウンジャケットタイプの革ジャンをお持ちいただきました。色はターコイズブルーです。

色はオリジナルの状態を、ほぼ保てている場所もありましたが、全体的にくすんだ色になってしまっていました。

襟は人の汗や皮脂によって黒ずんでしまっていました。極端に明るいターコイズブルーで塗装してしまうと、オリジナルとかけ離れてしまいます。

ブランド名が入った襟裏も色のくすんでいるところが散見されました。

非常に傷んでいたのは袖口付近の革でした。真っ黒に近いような変色が確認されました。また、わずかですが革切れもありましたので、結構手間が掛かりそうです。

袖口が一番傷んでいましたので、左右の袖口の補修に一番時間が掛かりました。色を回復させるためには、何度も何度も塗装を繰り返す必要があります。
内側に見える内布も同様の色でしたので、色が回復しているのがご覧いただけます。

襟裏も色が回復しているのがご覧いただけます。袖口に使用している塗料と同じ塗料なのですが、光の状態によって色合いが異なるように写ってしまうのは仕方のないところです。

襟も黒ずんだ色から、オリジナルのターコイズブルーになっているのがお判りになるでしょうか?
AVIREXのブランドタグの直近は布で、その上が塗装しなおした革部です。色がブルーが濃いように見えますが光の当たり方が違うだけで襟全体と同じ色です。

施工が完了した背面です。これだけを見てみると、施工前と極端に変わっていないように感じますが、それは塗装している色がオリジナルに限りなく近いからです。色はお客様とのお話合いで決めていますが「少し濃い」「少し薄い」というようなイメージをお聞きしています。今回のようなターコイズブルーでは少し濃くすると「黒」が強くなり少し薄い場合は「白」が強くなるという具合です。

引き取りに来られたお客様には、オリジナル色のイメージを損なっていない事と、傷んでいた場所の色の回復をご確認いただき、お持ち帰りいただきました。
色合わせは弊社の得意としている一つの特徴です。色と光沢を合わせる事でオリジナルのイメージをできる限り損なわないようにするために、日々努力しています。

Follow me!