DIGAWEL財布の色補修

ディガウェルのキャメル色のパースをお持ちいただきました。海外のブランドではなくDIGAWELは日本の地域ブランドです。
よく手に触れる部分の色がかなり退色しています。しかし、太陽光で退色しているわけではなさそうです。

背面も同様に色が無くなっているのがご覧いただけます。本革はその多くが色を入れています。キャメル色も革をなめした後に染料で色を入れているのでしょう。

染料は昔から使われている材料なのですが、近年は手指消毒液による色落ちのご相談をいただくことが非常に増えています。
表面の染料が、手指消毒液のアルコール(濃度65%程度)で溶けるのが原因のようです。
今回もおそらくアルコールが原因だと思われます。

コパは表面よりも高光沢に仕上げられており、表面の塗料をそのまま転用することはできそうにありません。

反対側のコパも同様で、表面よりも光沢が高く、イエローが強いのがお判りいただけます。このような場合は塗料は2色作る必要がありますので、価格は高くなる方向になります。
写真の本体右下をご覧いただくと、明らかにコパが無くなっている部分も見られます。

施工後の写真です。本体右下のコパの色も確実に改善しているのがご覧いただけます。光沢もオリジナルに近いものにしています。

反対側もコパの補修状態をご確認ください。コパは幅が狭いため、スプレーガンなどの機器は使用できません。筆塗りで丹念に塗り重ねる必要がありますので、面積から考えると施工費用は割高になってしまいます。しかし、財布やカバンなどは一番傷む場所ですので、コパの補修は丁寧に行う必要があります。

DIGAWELブランド文字の下のポケットまではオリジナルの色です。バネホックがある革の部分から塗装しています。少し光沢が弱いように見えますが、光沢感もお客様とのお話合いから決めた光沢です。

背面の塗装はスプレーガンを使用しています。弊社が使っている塗料は会社概要にも記載していますが革専用塗料です。塗装後は手指消毒液のアルコールにも耐性がありますので、染料よりも長くお使いいただいても色落ちは比較的少なくなります。

お客様にオリジナル部分と今回塗装した部分の色の違いをご確認いただきましたが、ご満足いただけたようです。
キャメル色は大変再現が難しい色の一つです。赤色が強すぎたり黄色が強すぎるとキャメル色からはかなり遠い色になってしまいます。弊社はお客様とのお話合いを重視し色合いを決めていますが、ご発注いただいた後に一番お時間をいただく打ち合わせ内容が色と光沢に関するお打ち合わせです。

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