2025-02-17 / 最終更新日時 : 2025-03-03 knishikawa こんな補修も 海外の地域ブランド手作りバックの補修 インポート(輸入)されていない海外の地元ブランド製品をお持ちいただきました。外国へ行かれた時に購入されたようです。海外では独自に革を加工して製品にして販売されている地元ブランドが良くあるようです。弊社には修理拠点を日本国内に持たない海外の地元ブランド製品は良くお持ちいただきます。今回もご自身用として外国でご購入されたショルダーバックだと思われます。 糸ホツレが原因でショルダーベルトが外れていました。修理するには同じような色と同じような太さの糸が必要です。弊社ではできる限り修理(リペア)後の状態がオリジナルに近くなる修理(リペア)を心がけています。 糸ホツレが起きている本体部分をピックアップ撮影してみました。こちらの縫製は内袋よりさらに内側と目で確認できる外側で行われており、大きく分解しないと縫製を行えません。 良く見ると、ショルダーベルトの金属リングを支えている厚い革の下にも糸ホツレがありました。こちらの革はショルダーバックのフラップのフタを止めている革の糸です。 フラップフタを止めている革全体を撮影しました。糸のホツレが全体に及んでいることが判ります。内側の革と共縫いになっていますので、手縫製が適当なようです。また、中央に見える金属リング用の厚い革を止めているのは両面カシメ金具ですが、その下にある糸のホツレを修理(リペア)するためには金具を除去しなければなりません。 しかしながら、分解する箇所を確認したところ、内袋の側面の約20cmの縫製が確認できただけでした。修理(リペア)するには組み立てた順番を逆にさかのぼる事が必要です。こちらのバックは内袋を縫製するまでは裏返しの状態で作られていたようでした。 今回は予定した修理期間よりも大幅に長くなってしまいましたその理由がこちらのカシメ金具です。右側がオリジナルに使われていた、金具の頭が11mmのカシメ金具です。しかし、日本で流通しているカシメ金具に11mm寸法の物が見つかりませんでした。さらに左側の日本で流通している13mmの金具も両面カシメのタイプが弊社の取引している金具店では扱われておらず、今回は仕方なく通販を利用することにしました。 フラップフタの革の縫製をした後に頭の寸法が13mmの両面カシメで止めて完了になりました。糸は5番糸を使用して手縫製で行っています。金属リングを支えている厚い革はオリジナルの糸で縫製されていますが、違和感はほとんど無いと思います。縫製糸の色や太さが異なると、折角修理(リペア)しても違和感があると使う気にならないのは人の心理です。弊社ではできる限りオリジナルを大切にすることで、気持ちよくお使いいただけることを目指しています。 両面カシメをオリジナルの物と比較しました。サイズは2mm大きくなりますが、それほど違和感は無いと思います。 ショルダーベルトの根本を再縫製した状態です。糸の色もなるべく合わせています。こちらも手縫製で行っています。ミシン縫製する場合は大きく分解することが必要でしたので、今回は手縫製を選択しました。 加工した面全体を撮影するとこのようになります。オリジナルのイメージをできるだけ保ちながら修理(リペア)を行うことが弊社の基本的なスタンスです。 受け取りに来られたお客様もご満足いただけたようです。海外で購入されたバックは、修理(リペア)しようとしても作ったメーカーが海外になるとさすがに持ち込むことが出来ません。弊社はインポートブランドの方が修理(リペア)の数は多いのですが、海外旅行で購入された革製品も結構お持ちいただきます。 Follow me! Bluesky