2025-04-03 / 最終更新日時 : 2025-05-04 knishikawa こんな補修も FENDI二つ折り財布の補修 フェンディの二つ折り財布をお持ちいただきました。周囲は本革ですが、表面は生地タイプの財布です。 生地に切れは無く、擦れも見られませんでした。周囲の革が全ての傷みを受け止めてくれていたようです。周囲の革の面積は僅かなので、スプレーガンなどは使えません。そのため、今回の補修(リペア)は全て手作業になります。 お客様が一番気にされていた折り止めをピックアップ撮影しました。中央部に少し黒くなっているところがありますが、裏にボタンホックがあるところです。折り止めの周囲も擦れで色が無くなっているのがご覧いただけます。 周囲の革の四隅は革が無くなっていました。擦れの繰り返しが最終的に革切れを起こすのです。 革切れはパテやコパ塗料を使って形を整えます。そして最後に塗装して完了になるのですが、色を合わせるのは非常に難しい作業です。 四隅の状態は2枚の画像でお判りいただけると思います。周囲全体は細筆で何度も塗装して色を合わせています。 お客様が気にされていた折り止め部です。周囲の塗装処理も行ってキレイに仕上げることが出来ました。 周囲の革部だけの補修ですが、革の面積が少ないからと言って短時間で出きるわけではありません。細筆で何度も塗装するのは根気と技術のなせる業です。特に表面の生地に塗料が落ちないように塗装していくのはプラモデルなどを組み立てて塗装された方にはお判りいただけるのではないでしょうか。 受け取りに来られたお客様も喜んでおられました。特に気にされていた折り止めにあった黒い部分の色が回復しているのを気に入っていただけたようです。 Follow me!