2025-04-27 / 最終更新日時 : 2025-05-12 knishikawa こんな補修も BOTTEGA VENETA手提げバッグのクリーニング ボッテガの手提げバッグをお持ちいただきました。まだ新しそうなバッグでした。 革の傷みは全くありませんでしたが、お持ちいただいた理由は白い汚れがところどころに付いている点でした。 まずは、弊社が使っているクリーニング液で汚れが落ちるかどうかを確認します。弊社は、お客様の目の前で一部のクリーニングを行って、クリーニングの効果を確認します。なぜなら、クリーニング液で改善しない事も多いからです。 幸いにもクリーニング液で汚れが落ちる事が確認できました。その時点で、お客様にクリーニング施工をご発注いただきました。お客様も目の前で効果を確認でき、弊社としてもお客様の完了イメージと合わせられますので、クリーニングをお客様の目の前で行うことはお互いに良いことだと思っています。 今回は全体に白い汚れが付着していましたので、綿棒やウェスで丁寧に汚れを落とす必要があります。 内側も同様の汚れが付着しているとのことで、バッグ全体のクリーニングということでご発注いただきました。汚れは、バーベキューで遊んでいた時の付い汚れで、砂の汚れだと言っておられました。 弊社のクリーニング液は革のために作られた物のため、内側の汚れは「落とせるものを出来る限り落とす。」ということでお受けしました。内側は繊維なので、非常に小さな砂が織り糸の中に入ってしまうと革のクリーニング液だけでは落とせない場合がありますので、上記のような条件を付けさせていただきました。 表面は繊維ではありませんので、革に付着した汚れを手作業で丁寧に落とす作業です。今回は、お客様が言っておられた「砂」の細かい物のようでした。手作業で作業する注意点は「砂」は「革」よりも硬いということです。そのため、強くこすって落とそうとすると、表面の革にキズを付けてしまうことがあります。 そのため、表面全体はウェスを使って丁寧にクリーニング液とウェスで汚れを除去していきます。ボッテガのような革を織り込んだバッグの場合、革と革の間に入った汚れは綿棒にクリーニング液を付けて汚れを移動させながら落としていきます。 表面の白い砂汚れは丁寧にクリーニングすることでキレイに落とすことが出来ました。革にもキズが付くこともありませんでした。 全体の画像はこちらに掲載しますが、白い汚れは無くなっているのがご確認いただけると思います。弊社で使っている革クリーニング液は革表面の光沢はそのままに残せます。強力なクリーニング液では、光沢が無くなったり、色ムラが残ったりしますが、弊社のクリーニング液は、特別強力という品ではありませんので大丈夫です。 お客様にお渡しすると、内部と外部を丹念に確認されてご満足いただけたようでした。本バッグは2カ月ほど前に購入されたとの事で、汚れてしまったのを大変気にされていたようです。「汚れ」のクリーニングは「カビ」よりも短期間で終えられます。それは「菌」ではないからです。汚れを一度落とすと、再度出てくることはありません。しかし、「菌」は再度増殖することがあります。そのため、「カビ」の場合は施工期間を一カ月ほどいただいていますが、今回は付着汚れでしたので、お預かり期間は一週間でした。 Follow me!