2024-02-29 / 最終更新日時 : 2024-04-16 knishikawa ブランド財布 Dakotaコインケースのリペア(修理) Dakotaの小銭入れをレターパックプラスでお送りいただきました。革切れも多く散見され、擦れもご覧いただける通りかなり激しい状態でした。 背面から撮影しても、擦れが非常に多くリペア(修理)するには分解するしかなさそうでした。 ホックを開けて確認すると、上部は二枚革になっており、革の耐久性はある程度確保できそうでした。しかしながら下部は擦れだけでなく革が切れている部分があり、作り直す必要がありそうです。 ホックも「カチッ」と止まらないため交換する必要がありました。それよりもホック下部は擦れによって革が切れており原型を留めていませんでした。 縫製を切って分解すると、主に三つの部品で構成されていました。左上は外側になっている二枚側で作られたものです。革を二枚合わせていますので表も裏も赤い色になっています。左下は内側の小銭を入れるところでファスナー(チャック)によりつながっており、内側は革裏がそのまま使われていますが、小銭によって革の切れが二か所ありました。右側の部品は上部の画像と対比いただくと判りますが、完全に革が切れており、オリジナルの革を使うのは無理な状況でした。 小銭入れ部は革切れが二か所ありましたので、検討した結果内側に布を貼る事にしました。理由は革切れの補修と、再度補修する時の縫製の耐力確保です。 小銭入れ部の外側は赤くなっていましたので、再塗装しています。といってもコインケース全体から見ると内側の部分なので、本来はここまで塗装する必要はないのかもしれません。 ホック裏が見えている所は完全に新しい革で作り直した部分です。革の裏側をそのまま使用しているのはオリジナルの作り方と合わせているからです。革はオリジナルと同じ厚さの0.3mmを使用しています。それ以上厚い革では他の部品との整合性が取れないために最も苦労したところです。画像の下側は小銭入れ部の反対側です。 作り替えた部分の革をピックアップ撮影してみました。ホックも新しくなっているのがご覧いただけます。 コインケース全体の背面です。こちらはオリジナルをそのまま使用しており、塗装だけを行って擦れを解消しています。 コインケース全体の正面はこのようになりました。Dakota ブランド刻印の色が全体の色と同じになっており、オリジナルよりは色の差が無くなっています。また、縫製の糸も塗装色になっていますが、こちらは元々の糸の色が表面色に近かったのでそれほど違和感は無いと思います。お客様にはヤマト運輸の着払いでご返却し、直接のお話はいただいていませんがGoogleのクチコミで高評価をいただけましたので、ご満足いただけたと思います。お客様のクチコミにもお書きいただきましたが、新しく購入できるほどのお見積りになってしまいましたが「贈り物を今後も使いたい。」というお気持ちでご発注いただいたリペア(修理)でした。リペア(修理)は一品物に対してブランド製品は基本的に量産品です。そのため、リペア(修理)の方が高くなる場合もあります。それは修理(リペア)方法や時間が掛かる場合です。見積もりは無料で行っていますので、まずはご相談いただければと思います。 Follow me!