バネホック金具の片側交換

本革の長財布をお持ちいただきました。なかなかしっかりした作りで型崩れはしていません。表面の色は使用感があり「革があめ色」に変化して革好きな方には好まれる状態ではないでしょうか。

お持ち込みいただいた理由はこちらのバネホックがカチッと閉まらないという事でした。

バネホックをピックアップ撮影すると左右にあるはずのバネが片方にはありません。バネホックの一番傷むポイントです。

バネホックの反対側を見ると金具が見えているタイプでした。
見た目を重視する海外ブランドでは金具裏が見えない場合も多くあります。その場合、取り外しに手間が掛かるため、今回の物よりは費用が高くなります。

今回の長財布は内側に金具が見えていましたので、バネホックの交換は簡単な方になります。
こちらはバネホックを交換して新しい金具になっています。

バネホックが新しくなっているのがご覧いただけます。
日本で流通しているバネホックでも製造メーカーによってサイズは微妙に異なります。こちらは最も多く流通しているタイプがピタリと合いました。

バネホックの勘合状態も良好です。
お客様が受け取りに来られた時も「カチッカチッ。」と勘合状態を何度か確認されて、満足してお持ち帰りいただけました。

バネホックにはサイズのほかに色も合わせる必要があります。今回は「光沢ゴールド」でお客様にご了解いただいて交換しています。オーソドックスな色としては「光沢シルバー」「光沢ゴールド」「アンティークゴールド」があります。しかし、デザインを重視しているブランド物では「ブラック」なども使われています。取り外し前の写真をご覧いただくと実は「艶消しゴールド」が正しいオリジナルの色のようです。しかし、全ての色を揃えているわけではありませんので、今回は光沢ゴールドでご了解いただきましたので短時間で施工ができました。
お客様のご要望によっては「オリジナルと同じ物を探して欲しい」という場合もあります。その場合は費用と時間が異なりますので、十分にお客様のご要望をお教えください。また、ブランド品はオリジナルデザインのために独自の色を製造時から使われている場合もあり、同じ色の入手はできません。
稀に「このブランドのバネホックでできますか。」というお問い合わせもありますが、ブランド名の入った物は弊社では入手できませんので、直接製造メーカーにお持ち込みください。

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