2025-12-23 / 最終更新日時 : 2025-12-26 knishikawa ブランド財布 TIFFANY長財布の色補修 ティファニーの長財布をお持ちいただきました。長くお使いになっているようで、擦れによって全体に色が無くなっていました。 よく、同じように擦れて色落ちした財布をお持ちいただいて「クリーニングできますか。」と言われる事がありますが、残念ながら無くなってしまった色はクリーニングでは補修(リペア)できません 今回は、Beforeの文字が入っているところまで塗装することになりました。しかし、左側のティファニーブルーと違って右側の色が違います。当然のことですが、塗分けしなければなりません。 財布の作りは、色が変わるところで異なる革になるという凝った作りになっています。色が変わるポイントで分かれていましたので、塗装するには多少はやりやすいと言えます。ところがコパ部についてはほとんどが色む無くなっているばかりか、ティファニーブルーとの塗分けが必要です。 さらにコパの色は表面や側面のティファニーブルーよりも濃い色になっていますし、コパ切れをしている箇所もありました。 反対側も確認しましたが、表面のティファニーブルーよりもコパの色が濃いのがご覧いただけます。こちら側のコパ切れは2cm程度ありますので、修復(リペア)に時間を掛けて高さ合わせを行う必要があります。 反対側と同様に側面をピックアップ撮影しました。すると、左上に縫製の糸があるではありませんか。しかもブルーの糸ではなくホワイトの糸です。これは糸残し塗装をしなければなりません。 リペア(修復)が完了した画像です。コパ部分の色が側面や表面よりも濃くなっているのを再現しています。コパが無くなっていたところも修復できているのがご覧いただけると思います。左上の糸色もホワイトの状態で残せています。 コパ色が表面と同じ色の場合は、一気に作業できますが、このように色が異なってしまうと、色分けが大変になります。 反対側の側面はこのようになりました。コパのところで塗分けしているのですが、オリジナルとは微妙に違うかもしれません。 ホワイトに見える部分は塗分けがありますので完全に手塗りで仕上げています。塗る回数を多めにすることで色ムラは回避できました。 完了後の内側の色です。Afterの文字があるところが再塗装している部分です。この画像で、メーカーさんがこだわっているのが判るポイントがあります。なんとティファニーブルーの部分だけがティファニーブルーの色で縫製されているのです。そしてホワイトのところはホワイトの糸で縫われているのです。上部の画像と比較いただければ最も判ると思いますが、弊社が塗分けしているのではなく、オリジナルから縫製の糸分けが行われていたのです。 リペア(修復)が完了した背面の画像です。お持ちいただいた時の上部の画像と比較いただくと、その違いがが十分にお判りいただけると思います。 今回は3色の塗分けというリペア(修復)を行うことになりました。当然、修理費用は1色だけと異なり高くなりましたし、お預かり期間も長くなってしまいました。お客様にお渡しすると、出来上がりにご満足いただけたのか、修理期間は不問のままお持ち帰りいただけました。毎回の事ですが、お客様にお渡しする時が一番緊張する時間なんです。