2020-08-07 / 最終更新日時 : 2024-07-12 knishikawa こんな補修も ベルトを短くするって簡単? ルイヴィトンのベルト加工をご依頼いただきました。お客様の指定は、出来上がりの長さと4番目の穴を基準とした5つの穴でした。 まずは指定の長さにカットして、先端の丸めカットを行います。指定された4番目の穴位置を決めて、前後の穴を開けます。これで終わりと思われる方も多いのですが、実はこれからが本当の加工になります。 ベルトの作り方もいろいろありますが、今回はルイヴィトンなので表面が合成皮革になります。カットするだけだと、端面は表面の合成皮革と裏面の本革が現れます。「2つを合わせるのだったら接着剤で付ければいい。」と思われますか? 接着剤も使っています。しかし、エッジは一番傷む場所です。そのため、ここの加工をキチッと行わないとすぐに傷んできます。ルイヴィトンの縫製は、表面と裏面の糸の色が異なりますのでミシンで行う必要があります。表面は濃い色の糸、そして…。 裏面は明るい糸が使われています。 ようやく最後の仕上げです。ワールドリペアの革専用塗料でエッジを塗装します。こちらも傷み易い場所なので2つの塗料を使っています。まずはコパ(エッジ)用の塗料です。少ない接地面でも十分に革に食いつく塗料です。そして最後に光沢を合わせ、表面の擦れに強い塗料をコパ(エッジ)に塗ってようやく完了。 「綺麗に仕上がってるね。」とのお言葉をいただけました。弊社にとって、最も嬉しい瞬間です。ベルト加工も何本か行っていますが「カットするだけ。」と思われている方には多くの工程が必要だとお判りいただけたのではないでしょうか? Follow me! Bluesky