2021-03-06 / 最終更新日時 : 2021-03-09 knishikawa こんな補修も 鞄のクリーニングのご依頼です お持ちいただいた鞄です。使わないで取り出したところ、このような状態になっていたとの事。 白カビです。上部を中心に発生しており、金具付近にもカビが見えますが、内側の布や金具そのものにはカビは見られません。 ベルト部や鞄上部のカビは密集しているのがお判りいただけます。 ブランド部分もカビがありますが、上部よりもかなり少なく、ベルトや本体上部に水分が残っていたことが推測できます。 まずは全体のカビを落としました。しかし、金具の根本付近にはまだカビが残っています。また、金具には青サビが出ています。 ベルトを外して、金具の青サビを綺麗に落とします。青サビは革のクリーニング液では落とせませんので、表面をキズが付かないように丁寧に磨いていくというのが正しいやり方です。 クリーニングし終わりましたので、すでにクリーニングの終わったベルトを金具に取り付けました。カビが無くなっているのがお判りいただけます。 一番カビが多かった部分です。本来の革の色が戻っています。金具の青カビもクリーニングできているのがお判りいただけます。 鞄上部の反対側です。こちらもかなりカビや青サビがありましたが、丁寧にクリーニングすることで元の状態に戻せました。 ブランド名があった部分もカビは見られません。ファスナーの上が白く見えるのは写真を撮影した時の光の状態で白く見えるだけでカビではありません。 ブランド名が入っていない側はこのような感じです。お客様にお渡しする時に、「鞄をお使いいただければカビが生えることはありませんので、ぜひ鞄のためにも使ってあげてください。」とお話ししました。お客様も大変喜んでいただけました。カビは菌が原因です。表面にカビが見えなくなっても菌糸が残っていると、またカビが生えることがあります。そのため、弊社では約一ヶ月程度お預かりして鞄やバッグのクリーニングをしています。全体に鞄やバッグのクリーニングしてほとんどはそれで綺麗になります。しかし、少し時間が経つと菌糸が残っているとカビが出てくることがあります。一ヶ月程度で2~3回クリーニングするとそれ以降はまずカビは出てきません。他店とは異なるやり方ですが、このやり方がベストだと思っています。長くお預けいただくことになりますが、仕上がり状態には自信があります。その後は、出来る限り鞄やバッグをお使いください。風が通ることでカビが生えることはありません。 Follow me!