ファスナーへのスライダー取り付け依頼です

お持ちいただいたFURLAの折り財布です。まだ新しい物で傷みは全くありません。

お持ちいただいた理由はこちらです。
オリジナルのスライダーが取れてしまっています。

スライダーが外れた状態を確認しました。上と下のファスナーをご欄いただくと、上の止め金具が無くなっているのがお判りいただけます。
本来は、ファスナーが傷んでいないとスライダーが抜けることはないのですが、ファスナーの問題は金具外れだけでした。

そこで、オリジナルのスライダーを元通りにファスナーに通しました。簡単なように見えますが、財布の作り方によっては、大きく分解しないとできない場合もあります。
今回はなるべく開腹を少なくする修理にしました。

今回は、ファスナーの端が入っている部分を約8mm程度割くことで修理することにしました。もちろん、糸も切るため、元に戻す修理もキチッと行う必要があります。
あまり分解しすぎると、ここから傷む可能性(縫製が十分でないと、再度開いて来る)がありますので、糸を切るのは最小にして、スライダーを取り付けました。

一度開腹したところを元に戻す修理を行いました。それが、このピックアップ画像です。コパも元の状態になっています。縫製して、その後にエッジ用塗料でコパ処理をしています。ここをキチッとしておかないと、割いた場所から傷んできますので、大切な修理です。多くの修理店は、ここまでのコパ補修は行っていないようです。(色を合わせられないと行えません。)

縫製した場所はこちらです。大きくピックアップしていただければ、糸が2本見える場所がありますが、注視しないとほとんど判りません。

取れていたファスナーの止め金具は両方交換しています。残っていた金具と、弊社で取り扱っている金具のサイズが異なっていたからです。
新しい財布でしたので、お客様も大変喜んでいただけました。

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