LOUIS VUITTON財布の折り止め作成

お持ちいただいたルイヴィトンの財布です。
折り部の右上は糸が無くなっているのがご覧いただけます。

背面から見ても糸が無くなっているのがご覧いただけます。

しかし、今回お持ちいただいた理由は折り止めが切れてしまった事でした。

縫製を外して、切れた根本の部分と並べて見ました。革は2枚合わせなので内側に革を入れて補修することもできましたが、縫製部は0.6mm程度(片側0.3mm)に革削ぎされており、革そのものの力が無くなっていましたので、お客様には作り変えることでご了解いただきました。

新たに作成した折り止めを、縫製して取り付けた状態がこちらです。2枚合わせの革をU字型に縫製しているのもご覧いただけます。
折り止めは1枚革でも作れます。その場合、U字縫製は必要ありません。しかし、弊社ではオリジナルに取り付けても違和感が無い方法を優先しているため、お客様とお打合せして2枚革を使用する事にしました、それにより工程が増えますが長く使っていただくためにより良い選択だと思っています。
一番簡単な方法は、1枚革を塗装もせずに、ホックを取り付けた物を根元に縫い付ける手法です。もちろん、その選択はお客様とのお話し合いで決めさせていただきますが、いろいろな方法をご説明すると、違和感の無い補修を望まれることが多いようです。

エッジ(コパ)は表面塗装で使った同じ塗料を使っています。ルイヴィトンのエッジ(コパ)は元々端面に直接塗料を入れていますので作りは同じです。
再作成を選んだのは折り部の強度を強くしたいためです。そのため、革の厚さも少し厚めの革を使用しました。ただし、表面の革目は違和感が無いように元々の革に近い革目を選択しています。しかし、革目が合ったとしても色まで合っている物を探すのは困難です。弊社は色を調合することでそれを解決しています。出来る限りお客様のご要望を実現する事を考えています。

以前取り付けてあった折り止めと弊社で作成した物を並べて撮影しました。
ホックは移植できないため、ホックに刻印されていたブランド名は無くなってしまいますが、それは仕方ありません。どうしてもブランド名の刻印を重視される方はメーカー修理にお持ち込みください。
ルイヴィトンの表面色は突起部分と溝の部分で色が異なります。どちらの色を選択するかでイメージが異なります。今回は黄色や赤色が強い明るい色ではなく、表面に残っていた落ち着いた色に合わせる事にしました。

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